最近では副業ブームによって、仮想通貨投資やFX取引をされる方が増えてきています。「せっかくやるからには儲けたい」と熱心に勉強される方は、恐らくチャートの分析本やテクニカル分析の書籍をたくさん読んでいることでしょう。
そしてテクニカル分析の勉強をしていると必ず目にするのが「フィボナッチリトレースメント」ではないでしょうか。
しかし、このテクニカル分析は使い方に少しコツがあり、「実際に使ってみたけれどいまいち効果がない」と感じている方も少なくないはずです。
そこで本記事ではフィボナッチリトレースメントンついて使い方や、有効な場面を丁寧に解説します。
「フィボナッチリトレースメントが上手く使えない」
「フィボナッチリトレースメントを自分の取引手法に組み込みたい」
この様な方必見の内容です。是非ご覧ください
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目次
フィボナッチリトレースメントとは
フィボナッチリトレースメントとは、仮想通貨やFXなどの相場環境を認識する分析手法の一つです。特にこの分析手法は、「テクニカル分析」といって、直近の値動きや過去の統計から将来の予測を導き出す手法になります。
使い方は、現在続いているトレンドに対して、押し目や戻り目のタイミングを見るときに利用します。既に発生しているトレンドにエントリーするときに有効な手法ですね。
また、応用的な使い方としてトレンドの強弱を見るツールとしても機能します。例えば「トレンドに対して押し目や、戻り目が浅ければ強いトレンド発生中」と判断できますし、「押し目や戻り目が深ければトレンド転換の予兆かもしれない」という予測をたてられます。
この様にフィボナッチリトレースメントはエントリーポイントを探ったり、相場環境を判断できるので、使いこなせれば汎用性の高いテクニカル分析です。
ですが、相場の基本的な動きを知らないとこの分析方法は効果を発揮できません。
ここからはフィボナッチリトレースメントを使いこなすために、相場の値動きの基本をご紹介します。
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相場はジグザクな動きを繰り返しながらトレンドを形成する
上昇トレンドにしろ、下降トレンドにしろ、トレンドは必ず上下の値動きを繰り返しながら作られていきます。
この時、強いトレンドであればトレンドに逆行する値動きが小さく、一方向にトレンドが進みます。反対に、トレンドの後半や弱い時には逆行する値動きが大きくなる傾向にあります。
この画像のように強いトレンドが出ている時には値動きに逆行する力は弱くなります。
この画像では下降トレンドが弱まり、最終的に上昇トレンドに転じています。矢印を見ると、少しずつトレンドに逆らう力が大きくなり、下降トレンドの勢いが弱くなっているのが分かります。
フィボナッチリトレースメントでは、このようにトレンドの反発の場面を予想したり、トレンドの転換点を予測する場合に威力を発揮します。
なので「このトレンドの押し目で入るにはどこでエントリーすればいいだろうか?」といった視点で使うとかなり効果的なテクニカル分析です。
フィボナッチリトレースメントの見方
フィボナッチリトレースメントはラインを引いたときに現れる黄金比に対して値動きがどのように変化するかを見ます。
この黄金比はフィボナッチリトレースメントはイタリアの数学者、「フィボナッチ」が導き出した数列を元にして考えられていて、フィボナッチリトレースメントの名前の由来にもなっています。
フィボナッチリトレースメントは61.8%、38.2%、23.6%という3つの値で構成されます。50%はツールによってあったりなかったりしますが、ほとんどの取引プラットフォームには設定されている場合が多いです。
この数字は、トレンド発生中に起きた逆行の大きさを示していて、逆行の値が大きくなるほどトレンドの終わりを示唆します。
反発のポイントとフィボナッチの値の関係は以下の通りです。
- 23.6%:ここでの反発はかなり強いトレンド、逆行が小さく、リアルタイムのチャートでは分かりづらい
- 38.2%:このポイントで反発した場合は強いトレンドが発生する、もしくはしている場合がある。比較的目立つ逆行を見せる
- 61.8%トレンド継続の最後の砦。ここを越えてしまうとトレンド転換の可能性あり。
上の画像をご覧ください。この画像は、ある期間の上昇トレンドに対してどの程度の逆行があったかを見ています。
1度目の逆行では38.2%で下落がストップし再び上昇。しかし2度目の下落では50%まで下落し、高値の更新はありませんでした。
このチャートを見た時に「逆行が大きいから上昇トレンドは一旦落ち着くから、安易な買いポジションはやめておこう」と判断すれば、リスクの高いエントリーを避けられる可能性があります。
フィボナッチリトレースメントは見方によってはエントリーの判断にも利用できるので、非常に利便性の高いテクニカル分析です。
フィボナッチ級数を用いた他のテクニカル分析
フィボナッチリトレースメント以外にもフィボナッチ級数を使ったテクニカル分析があります。
フィボナッチタイムゾーン | 任意の時間軸に対して垂直に描写するフィボナッチリトレースメント。トレンドが発生するまでの時間を見る。 |
フィボナッチファン | 任意の波動に対してフィボナッチ比率に応じた斜めのラインを描写する分析方法。トレンド逆行の反発ポイントを、価格と時間の両方からみる |
フィボナッチアーク | 任意の波動に対してフィボナッチ比率を弧のように描写する。こちらもトレンド逆行の反発ポイントを価格と時間の両方からみる |
フィボナッチチャンネル | チャネルライン(トレンド方向と平行に引いた直線)をフィボナッチ比率の間隔で複数本引いたもの。値動きの変動のレベルを見る |
フィボナッチエクスパンション | 任意のトレンドの第1波、第2波を元に描写するフィボナッチリトレースメント。将来的なトレンドの伸び方を予測するときに使う。 |
フィボナッチ級数を使ったテクニカル分析は多数存在します。種類によっては使い方が複雑なものや、一定の条件下でのみ機能するものもありますが、使いこなせばそれぞれ強力な分析方法になります。
実際に、過去チャートに描写してみると意外な発見があるかもしれないので、手法づくりに悩んでいる方や、新しい手法を考えている方は試してみてはいかがでしょうか。
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フィボナッチリトレースメントの使い方
では実際のチャートを例にフィボナッチリトレースメントの使い方を確認していきましょう。この分析方法は上昇トレンドにも下降トレンドにも利用できるので、それぞれのケースを紹介します
上昇トレンドの場合
上昇トレンドでは相場の押し目を見るためにフィボナッチリトレースメントを使います。押し目が23.6%、38.2%、61.8%のどのあたりに付けるかによってトレンドの強さを判断し、最適なエントリーポイントを予測します。
ラインの引き方
フィボナッチリトレースメントの引き方は以下の2ステップです。
- 起点を決める
- 起点から直近高値に向けて線を引く
正しく設定できていれば直近高値を0%として、起点に向けてフィボナッチ比率に分割された水平線が描写されます。
具体的な使い方の例
では実際のチャートを使ってフィボナッチリトレースメントを描いてみましょう。
ちなみに今回ご紹介する具体的なフィボナッチリトレースメントの使い方の例は、トレンドの強弱が予測できるパターンです。
既に出来上がっているトレンドの押し目から「このトレンドは転換するかな?」と予測を建てられるので、曖昧な場面でのエントリーを減らすことができます。
また、フィボナッチ比率のライン付近がサポートやレジスタンスとなる場合もあり、押し目を狙ったエントリーにも利用できます。
下降トレンドの場合
下降トレンドの場合でも基本的な上昇トレードと線の引き方は変わりません。
- 起点を決める
- 直近最安値に向けて線を引く
今度は上昇トレンドとは反対に、直近最安値を0%、起点を100%のフィボナッチ比率で分割されたラインが描写されます。
具体的な使い方の例
下降トレンドの使い方も上昇トレンドと変わりません、戻り目を予測するか、トレンドの強弱を見ます。
例えば、上の画像のように下降トレンドが長く続いていた時の戻り目を見るときにもフィボナッチリトレースメントは有効です。トレンドの戻り目がちょうど38.2%付近で反発しているのが分かります。
もしこれがリアルタイムでフィボナッチリトレースメントを使っていたとしたら、かなり精度の良いトレードが期待できます。もちろん過信は禁物ですが、もう少しエントリーに根拠が欲しいといった時には利用してみてはいかがでしょうか。
フィボナッチリトレースメントが有効な場面
万能に見えるフィボナッチリトレースメントですが、実は使いどころを間違えるとあまり機能しないテクニカル分析になってしまいます。フィボナッチリトレースメントが有効な場面をしっかりと確認しておきましょう。
フィボナッチリトレースメントはトレンドが出ているときほど有効
フィボナッチリトレースメントはトレンドの押し目、戻り目を見るテクニカル分析手法なので、レンジ相場で使うには不向きです。全く使えないということもありませんが、基本的にはトレンド発生時に使うと効果的でしょう。
チャートを一見して、「トレンドが出ていればフィボナッチリトレースメントを使う」といったルールを設けると、取引成績の向上が期待できます。
フィボナッチリトレースメントを使うときの注意点
フィボナッチリトレースメントは強力なテクニカル分析ツールですが、万能ではありません。使うときの注意点をしっかり確認して損失リスクを最大限に抑えましょう。
過信は禁物
そもそもフィボナッチリトレースメントの過信は禁物です。この分析手法はあくまで「フィボナッチ比率のポイントが、レジスタンスやサポートになることが多い」といった経験則に基づいて構成されています。
ですので、フィボナッチ比率の値で反発する根拠は何もありません。しかし、多くのトレーダーがフィボナッチ比率を意識した結果、このテクニカル分析に優位性が生まれ、結果的に有効な分析手法として確立されています。
つまり、フィボナッチリトレースメントはある程度の市場参加者が意識していなければ機能しないテクニカル分析なので、場合によっては全く機能しない場合もあるということは覚えておきましょう。
フィボナッチリトレースメントを使った取引手法に絶対の自信を持っていたとしても、損切ポイントは必ず入れておくことが大切です。
【まとめ】フィボナッチリトレースメントはトレンド相場に使うテクニカル分析
フィボナッチリトレースメントは、トレンド相場に使うと効果を発揮するテクニカル分析です。トレンド発生時の押し目や戻り目を予測するにはとても優位性があり、トレンドの初動を狙いやすいといった特徴があります。
しかしその反面、値動きの乏しい相場ではあまり機能しないといったデメリットもあります。
フィボナッチリトレースメントを上手く使うコツは、こういったメリットとデメリットを理解し、使いどころを厳選するといいでしょう。
まずはデモトレードで検証作業がおすすめです。
仮想通貨トレードならCoincheck
フィボナッチリトレースメントは仮想通貨取引でも利用できます。ですが仮想通貨取引所が提供しているプラットフォームでフィボナッチリトレースメントが使える業者はそれほど多くありません。
そこでおすすめなのが「Coincheck」です。Coincheckの取引プラットフォームではフィボナッチリトレースメントを始め、様々なテクニカル分析が使えます。
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