「ポンジスキームの見分け方が知りたい」
「ポンジスキームの仮想通貨詐欺ってどんなものがあるの?」
ポンジスキームは投資詐欺の一つ。近年は、仮想通貨(暗号資産)を利用したポンジスキームの被害に遭った人も多いようです。
この記事では、ポンジスキームの見分け方について解説します。仮想通貨のポンジスキームについて調べている人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ポンジスキームとは?
ポンジスキームとは、複数の出資者から資金を集めて、運用せずにお金を騙し取る投資詐欺(出資金詐欺)のこと。特に、ポンジスキームの場合は、出資者に「資金を運用して利益を還元する」と謳っているのが大きな特徴です。
投資先は、株式・未公開株・不動産・物品などさまざま。新規事業への投資や融資、という場合もあります。
名称の由来は、アメリカで活動していた詐欺師のチャールズ・ポンジ。実際にこのような投資詐欺を行なっていたことからポンジ・スキーム(計画)、つまり“詐欺師ポンジの手口”という名称がつけられました。
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ポンジスキームの仕組みと見分け方
ポンジスキームを見分け方を身につけるには、まず詐欺の流れや仕組みを理解する必要があります。
一体どのように出資者を説得し、騙していたのか。これはポンジスキームを事前に回避するポイントともいえるので、しっかり覚えておきましょう。
- 1段階資金集め
- 「お金を預けてくれれば年利10%や月利20%で運用する」
「元の資金を減らすことなく高い利益を得ることができる」
と謳い、出資者から資金を集める。
- 2段階横流し
- 新規顧客から得た資金を、先行出資者に配当として横流し。
集めた資金を運用していると見せかけて、実際は何もしない。
最初は少額から投資・配当を行なって信頼させることも多い。
- 3段階破綻する
- 新規顧客からの資金が途絶えると、この仕組みが破綻する。
より多くの新規顧客をどんどん取り入れることで、
破綻までの期間が延びる。
- 4段階雲隠れ
- 配当がもらえなくなり、詐欺師とも連絡がつかなくなる。
この時点で、詐欺師は横流し分とは別にお金を確保している。
出資者が預けた資金は返却されず持ち逃げ。
以上を踏まえると、ポンジスキームを見分け方は以下の3点といえます
- 利回りが年間10%以上など、高金利を謳っている
- 「元本保証」で預かった資金を減らさないと謳っている
- 人を紹介すると報酬がもらえる
ポンジスキームの手口は、いわば自転車操業の状態。「新規顧客の資金」が収入減なので、いかに新規を増やすかがポイントとなっています。
ポンジスキームの見分け方として、ぜひ心に留めておいてください。
【関連記事】詳しい手口や実際の事件については、こちらで解説。
仮想通貨のポンジスキームとは?
近年、ポンジスキームで増えているのが仮想通貨(暗号資産)を利用した手口です。仮想通貨や仮想通貨取引所などが投資先として用いられるだけでなく、儲け話のネタとして「仮想通貨」という言葉のみが使われることも少なくありません。
2009年に利用開始された初の仮想通貨ビットコイン(BTC)は、当時1BTC=約0.07円。2017年後半に起こったビットコインバブルによって、100万円を越えました。
これ以降、仮想通貨を利用した詐欺が急激に増加したといわれています。また、金融庁や消費者庁、警察庁が仮想通貨について把握できておらず、法整備が整っていなかった点も詐欺が横行した原因といえるでしょう。
その後ビットコイン(BTC)は、2020年~2021年に1BTC=約700万円まで高騰。なかには、主婦や学生でありながら「億り人」となった人もいたようです。
これをきっかけに仮想通貨に興味を持ち始めた人が更に増え、詐欺の被害も拡大。現在はビットコイン(BTC)の価格が約300万まで下がっているものの、仮想通貨の投資詐欺は今後も減ることはないでしょう。
【関連記事】仮想通貨自体のリスクについては、こちらで解説。
仮想通貨ポンジスキームの特徴
仮想通貨を利用したポンジスキームの特徴は「仮想通貨の知識が全くない人」の弱みに付け込んでいる点です。
仮想通貨についてしっかり理解しようとした場合、投資だけでなくプログラムやネットリテラシーなど、IT関連の知識も必要になります。そのため、「儲かるらしい」という噂だけを鵜呑みにして投資先を決めてしまう人も多いのが現状。
つまり「よく分からない最先端の技術」に魅力を感じてしまっている人ほど、詐欺師にとっては騙しやすいというわけです。
仮想通貨ポンジスキームで利用される投資先
仮想通貨のポンジスキームは、資金を集めて横流しする仕組み自体は同じです。ただ、投資先や投資方法が異なることで、その手口に気付きにくい部分もあります。
また、仮想通貨の値上がり益に期待させるような手口が一般的。仮想通貨は元々リスクの高い投資方法であり、ギャンブル的要素もあります。それがある意味、詐欺の隠れ蓑になってしまっているといえなくもないでしょう。
①未上場の仮想通貨
独自の仮想通貨を発行すると謳って、未上場の仮想通貨を現金で購入させて資金を集める。
仮想通貨が上場すれば、ビットコイン(BTC)のように必ず値上がりすると宣伝。架空の仮想通貨の場合、サイトなどのデータ上で数値を改ざんして購入したように見せかけることもある。
②価値が低い仮想通貨
絶対に値上がりすると謳って、価値が低い仮想通貨をビットコイン(BTC)などの有名な仮想通貨と交換させる。
たくさん保有しているだけで、ステーキングを利用して必ず稼げるといった騙し文句を併用することもある。
仮想通貨(トークン)を保有することで、報酬が得られる仕組みのこと。年間の利回り率はだいたい約3~6%で、一般的な銀行の金利より高い。
③仮想通貨取引所・DEX
年利が高いDeFi(分散型金融)サービスが利用できると謳って、偽物の仮想通貨取引所やDEX(分散型取引所)に現金や仮想通貨を入金させる。
イールドファーミングやレンディングなどで、元本保証で資産運用ができるといった騙し文句を併用することもある。
「Decentralized Finance」の略称。ブロックチェーン技術を利用した、非中央集権型の金融サービスのこと。仲介者や管理者が不要のうえ、最小限のコストで運営が可能な仕組みとなっている。
「Decentralized EXchange」の略称。特定の管理者を持たず、ユーザーがシークレットキー(秘密鍵)や仮想通貨を管理する仮想通貨取引所のこと。Binance(バイナンス)のような特定の組織や会社が運営する取引所は、CEX(中央集権型取引所)と呼ばれる。
④NFTゲーム・アプリ
すぐに稼げる・簡単に稼げるNFTゲームだと謳い、リリース前にNFTアイテムを事前に仮想通貨で購入させる。もしくは、プレイ時に初期投資(NFTアイテム購入、課金)が必要。
友達を招待すると、さまざまな特典が受けられる場合もある。
仮想通貨に用いられているブロックチェーン技術を利用したゲームのこと。ブロックチェーンゲームやDAppsゲームとも呼ばれる。
「Non-Fungible Token(ノン・ファンジブルトークン)」の略称。日本語で表すと「非代替性のトークン」。ブロックチェーン技術を活用して発行された、唯一無二の価値を持つデジタル資産のこと。分かりやすく言うと、デジタル所有物に対して、資産の鑑定書や所有証明書が与えられている状態。
【関連記事】NFTゲームが気になる方は、こちらもあわせてチェック!
仮想通貨ポンジスキームの見分け方
仮想通貨を利用したポンジスキームの見分け方は、投資先や投資方法によってさまざまです。ただし、ポンジスキームの仕組みと仮想通貨の特徴を踏まえると、見るべき点は絞られてくるでしょう。
ここでは、主なポイントを5つ紹介します。
①必ず値上がりする・必ず稼げると謳っている
仮想通貨は需要と供給のバランスによって価値が変わるため、必ず値上がりする・必ず稼げるといった「絶対」はありえません。
価格変動率(ボラティリティー)が大きい仮想通貨は、購入した時の倍以上の値段がつくこともあれば、大幅に下落してしまうこともあります。
②代理で購入・運用される
そもそも投資は自己責任が周知のルール。資産をまるごと預けて代理で購入・運用する仕組みを勧めてくる場合は、まず疑った方が良いでしょう。
「仮想通貨をどこで購入したらいいのか知らない」「どうやって運用したら分からない」という人は、詐欺師にとって思う壺です。
③インターネット上で過剰に持ち上げられている
仮想通貨の情報収集はインターネットが中心。良いことばかり書かれていたり、やたら持ち上げられていたら、情報操作されているのを疑うことも重要です。
SNSやTelegram(テレグラム)など、いろんな方面から情報収集を行なったうえで、正しい情報を見極めましょう。
④仮想通貨プロジェクトが進んでいない
仮想通貨プロジェクトがまったく進んでいない場合は、架空のプロジェクトや仮想通貨である可能性があります。
仮想通貨プロジェクトの内容は、投資家にとって重要な目安。仮想通貨の価値にも影響するため、疎かにしている時点で詐欺を疑った方が良いでしょう。
⑤安定した外部収入や後ろ盾がない
広告などの安定した外部収入がなかったり、大手企業や団体から出資を受けているなどの後ろ盾がなかったりする場合は、長続きする可能性が低いです。
仮想通貨プロジェクトは足りない技術や資金を補うために、多くの企業・団体と提携していることが殆ど。資金がなさそうなら警戒しましょう。
仮想通貨は自己責任!ポンジスキームなどの詐欺に注意
仮想通貨の投資は自己責任です。法整備がまだまだ不十分なことも多く、何かあっても資産が必ず戻ってくるとは限りません。
また、仮想通貨のプロジェクトやサービスは主に海外で行なわれています。そのため、ポンジスキームなどの詐欺に遭っても、日本の法律は適応されないので注意が必要です。
海外は儲けるチャンスが多いかもしれませんが、その分詐欺に遭う確率も高くなります。偽サイトや偽トークン、偽ウォレットなど手口も巧妙になっている現在。見分けるには、ある程度仮想通貨に慣れていないと難しいかもしれません。
ポンジスキームを避けるなら国内仮想通貨取引所を利用する
「ポンジスキームの見分け方に自信がない」「安心して仮想通貨に投資したい」という方は、日本の仮想通貨取引所を利用しましょう。
国内の取引所は、金融庁の許可を得て運営しています。また、取り扱っている仮想通貨も金融庁に認められた銘柄のみとなっているので、詐欺の心配はありません。
分散投資や資産運用の一つとして、国内取引所で扱っている銘柄をぜひ長期保有してみてはいかがでしょうか。
日本円で仮想通貨が購入できる国内取引所「Coincheck」
日本の仮想通貨取引所は、日本円で仮想通貨を購入できるのが大きな魅力です。
なかでも「Coincheck(コインチェック)」は、取り扱い銘柄の多さが国内取引所の中でもトップクラス。いろんな銘柄を購入したい人にピッタリといえます。
初めて投資をするのなら、ぜひCoincheckでビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)を購入してみてはいかがでしょうか。
- 18種類もの仮想通貨が上場
- 取引手数料が無料
- 500円相当から購入可能
【関連記事】Coincheckの口座開設方法についてはこちら。
【まとめ】ポンジスキームの見分け方は仮想通貨初心者には難しい
ポンジスキームの見分け方のポイントは、高金利・元本保証・紹介報酬を謳っている点です。ただし、仮想通貨(暗号資産)を利用したポンジスキームでは、投資先や投資方法が異なるので見分けづらいこともあります。
そのため、仮想通貨についてあまり知らないという人や、ポンジスキームなどの投資詐欺が心配な人は、国内の仮想通貨取引所を利用するのが一番です。
自分の資産を守るためにも、慣れないうちはなるべくリスクの低い投資方法を選択するようにしましょう。